埼玉県さいたま市にあるハイグレードマンションです。
ご高齢の方が住まいになられてきたマンションを中古として購入された方のリノベーションをお手伝いた事例です。
従前の方は一人住まいであり、さらに空室になってから時間も経過していた物件であったため、室内の汚れや劣化は多くコンディションは良いとは言えない状態でした。
しかし、リノベーションを行うことを前提とされていたため室内の状態は関係なく、お客様の使いやすい間取りや希望のデザインにてプランニングしました。
大幅な間取り変更から収納スペースの細部、ドア位置、デザイン、そして壁掛けテレビの設置まで含めて施工しました。
築年月 : 2003年(平成15年)3月
専有面積 : 約75平米
間取り : 3LDK
工事内容 : リノベーション
工 期 : 2ヶ月
■ 間取り ■
お客様からのご要望は3つ。
①閉鎖的なキッチンをオープンにすること。
②物が多いため収納を多く確保すること。
③子供が出て行ったときには、夫婦でリビングを広く使えること。
▼新しい間取りのポイント
1)対面型キッチンにしてパントリーを新設。
2)主寝室には大きなウォークインクローゼットを新設。
3)和室は洋室にし、L字の引戸で開ければリビングと繋がること。
4)将来売却することになっても第三者にとって使いづらくないこと。
■ キッチン ■
キッチンはリビングの奥にある独立型。入口があるのみでリビングとは別空間の閉鎖的な間取りでした。
お客さんが来てもキッチンが見えず、また匂いもリビングに行きづらい点は独立型キッチンのいいところですが、最近はリビングと繋がりのあるオープンキッチンや対面型を好む方が多くなっています。
Before↓↓↓
リノベーション完成後がこちら↓↓↓
対面型のフルオープンキッチンとなり、キッチンで作業しながらリビングダイニングが見渡せるようになりました。
システムキッチンはL型を採用しました。作業スペースも広く取れています。
浄水器、ディスポーザー、食洗機、フラット換気扇など設備も充実しています。
また、ボタン一つで自動昇降する吊戸棚を設置。
水切りができるので濡れたままの食器を入れられて、そのまま収納になります。
コンロの隣には壁を隔てて、電子レンジや炊飯器が置ける家電収納スペース。
最下部はゴミ箱。キャスター付きのワゴンタイプなので自由に引き出して動かせます。
炊飯器を置く中段の棚は引き出すことができます。炊飯中は中に入れたままでも蒸気を自動排出してくれますので邪魔になりません。
上段と脇のデッドスペースになりやすい場所には可動棚を追加しており、生活を始めてからでも柔軟に対応できます。
■ 新設したパントリー ■
元々キッチンがあった一番奥のスペースは、パントリーにしました。
食器棚を置かない代わりに、縦4列 全18段の可動棚を設置しました。食器、食品、雑貨などをまとめて収納できる場所です。
入口には引き戸があるので閉めればリビングから見えず、開けっ放しでも邪魔になりません。
■ リビング・ダイニング ■
キッチンを対面型フルオープンへの変更と共に、隣の和室は洋室へ変えて引き戸を開けるとリビングと一体になるようにしました。
将来、お子さんが家を出た際にはリビングを広げて使えます。
キッチンの天井にはレンガ調のクロスをアクセントとして選択。
全体的に白くて明るい空間の中に、よい雰囲気を作り出してくれています。
■ 和室から洋室へ変更 ■
リビングに隣接する和室は洋室へ変更すると共に、将来的にリビングと繋げて一体の空間にできるように設計しました。
Before↓↓↓
リノベーション完成後がこちら↓↓↓
洋室の引戸はL時に開閉します。
上吊りタイプのため床にレールがなくフラットです。(ガイドのための金具はあります)
キッチンからも全体が見渡せます。
■ 主寝室 ■
寝室は元々約7.3帖とゆとりのある広さがありましたが、収納スペースは思いのほか少なく、そのバランスを取りながら間取りを変更しました。
部屋の奥をベッドスペースとし、テレビは壁掛けにしました。
テレビと壁掛け金具はお客様に電気屋さんで購入して頂き、その商品に合わせて壁の下地、配線、テレビに隠れるコンセントの設置を行いました。
ベッドスペースを計算し、新たにウォークインクローゼットを造作して収納スペースを広げました。
ウォークインクローゼットの入口は引き戸にしています。
ウォークインクローゼット内部は3つの収納スペースに。
①ハンガーパイプスペース
②可動棚スペース
③奥行きのある棚板スペース
①ハンガーパイプスペースはL字にして限られた空間の中で多くのハンガーを掛けられるようにしました。
パイプの上の棚にも物が置けるようになっています。
②可動棚スペースにはバッグや帽子を収納。小物を収納ボックスに入れておいてもいいですね。
③奥行きを確保したこのスペースは、いくつものスーツケースを収納する想定で作りました。押入れと同じ奥行きがあるため、布団も収納できます。
寝室へ入った通路部分には、本棚を造作。
たくさん本をお持ちという旦那様の本を収納すべく考えたスペースです。
この棚板も可動式にして本のサイズごとに効率的に収納できます。
3列のアクセントクロスは、お客様の遊び心で選択して頂きました。
元々は廊下に1列の可動棚収納がありましたが、ドア位置を変えてこれを寝室の中にしました。
さらに3列に広げて収納を増やしています。
■ 洋室 ■
書斎およびファミリークローゼットだった部分を3つ目の洋室へ間取り変更しました。
黄色のアクセントクロスが印象的で、カーテンや家具を入れるともっとかわいらしいお部屋になりそうです。
■ 玄関 ■
鏡面仕上げのシューズボックスにダウンライトが反射して明るい玄関になりました。
ブレーカーは扉の中に隠れています。
ベンチを再造作して、座って靴が履ける様になっています。
■ トイレ ■
トイレはこちらからのご提案をそのまま採用して頂きました。
印象的な壁紙を中心として、シックで落ち着いた雰囲気のトイレになりました。
飾りの棚は敢えてなくしてしまいました。
■ ユニットバス ■
きれいなお風呂になりました。
横長ミラー、浴室暖房換気乾燥機、スライドシャワーバー、シャワーヘッド、シャルフなど細かい仕様も打ち合わせしました。
パーツはすべてメタル調で揃え、高級感のある仕上がりになっています。
入口と浴槽脇に2つ手すりを追加しています。子供にとっても大人にとっても手すりはあると便利です。
シャワーヘッドもお客様のこだわりでモード切替で刺激感を出せるコンフォートウェーブシャワーにしています。
■ 洗面所 ■
洗面化粧台の幅は120cmと比較的大きなタイプです。
三面鏡も収納も大きく存在感があります。
ミラー下にコンセントが付いているものの、ドライヤーや電動歯ブラシ、シェーバーなど洗面所ではコンセントを多く使用するため、左右の壁に2口コンセントをそれぞれ設置しています。
洗濯機置場には吊戸棚の収納に加え、ハンガーやタオルが掛けられるパイプを設置。
元々あった物入も造り直して可動棚に変えました。
今回の事例は、大幅な間取り変更をしたリノベーションでした。
コンクリートむき出しとなるスケルトンに近い状態まで解体したため、給排水管も同時にリニューアルしました。
間取りに関してはお客様のご要望を元にいくつかご提案させて頂いた中からお任せ頂き、カラー・デザインについてはお客様の好みでセレクトして頂きました。
工事途中でも現地で打ち合わせを行い変更を重ね、無事に完成まで漕ぎつけることができました。
完成したお部屋を見て喜んで頂くことができましたが、実際に住み始めてさらに喜んで頂けたら嬉しく思います。