分譲マンションの住戸内スイッチングハブ



売却を担当する中古マンションにて、こんなことがありました。

PCからLANケーブルを室内の情報コンセント差し込み口※につなげても、インターネットに接続されない!?

※「LANポート」「LANコンセント」「LAN用モジュラジャック」などと呼ばれます。

今回のお話は賃貸マンションではなく、分譲マンションでのお話です。

近年では新築時からインターネット接続環境が整備された分譲マンションが増えました。

このようなマンションでは通常、管理組合が全戸一括で電気通信事業者と契約する方式をとっていて、

お部屋の所有者が個別契約を結ばずにインターネットが利用できます。(個別に加入申し込みが必要な場合もあります)

今回のマンションは全戸一括契約となっていて、

他のお部屋ではLANケーブルを差し込み口につなげると、インターネットに接続できる状態です。

なぜ今回のお部屋だけ接続できないのか、問題個所がどこにあるのか特定しなければなりません。。。

 

例えば今回のマンションの管理規約を読むと、こう書いてあります。

・光ファイバーケーブル、メディアコンバータ、スイッチングハブ等は電気通信事業者の所有物

・スイッチングハブ以降、各専有部分までのLANケーブルは管理組合の所有物(共用部分)

・各専有部のケーブル、端末設備(住戸内ハブ※を含む)は各区分所有者の所有物(専有部分)

※ハブはLANネットワークが集まる集線装置

他のお部屋では接続できるので、専有部内での問題と考えられます。

→まずは、各居室の差し込み口につなげても接続されない(どこか1か所の情報コンセントの問題ではなさそう)

→次に、住戸内ハブに直接、PCからケーブルをつなげても接続されない

→それでは幹線ケーブル※を住戸内ハブから外し、PCに直接差してみると、、、インターネット接続されました!

※マンション共用部から各住戸へ配線された1本のケーブル

以上から、住戸内ハブの故障が問題点と推定。

今回のマンションの管理規約では「問題箇所が各住戸内の配管、配線、スイッチングハブ、

情報コンセント等の場合はユーザー自身の自己の責任と負担において対応する」とあり、

つまり交換しても問題ない。家電量販店にて、新しいスイッチングハブを買ってきて、

付け替えると無事にインターネットに接続できました!

無事解決できて良かったです。

ちなみに余談ですが、家電量販店にはたくさんの種類のスイッチングハブが並んでいて、どれにしようかな、と悩んでしまいます。

マンションの室内スイッチングハブの設置スペースは、玄関のシューズボックス内や居室等のクローゼット内など、

閉ざされているのが一般的です。夏場に暑さで動作が不安定になっても困るので、

放熱能力が高いメタル筐体&電源内蔵タイプがおススメかと。

また設置スペースに限りがあるので、スイッチングハブのサイズ(縦横奧行)にも注意ですね。